«  1  2  3  4  5  6  7  8  9  10  11  12  13  14  15  16  17  18  19  20  21  22  23  24  25  26  27  28  29  30  31 »
 六月はものの産月。地は喘ぐ。
木立の下に立って耳を澄ますと、
微かにそのうめきを聞く。
木も草も延びる、茂る。

 椎、樫、楡、欅などの大建築は
新しい緑の窓掛をかけて、
丸々と大気の中に盛れ上る。

 草山の斜面には白い日傘をさして、
山百合が散歩する。
つつじの一団が緋毛氈を敷いて
弁当を食べる。

 小道に沿う垣根の野ばらの香水店。
その隣には毒だみの紺絣の店が続く。
あやめを刺繍した田川の土橋を渡ると、
矢車草や雛罌粟(ひなげし)の
モスリン友禅の窓飾り。
そこにはまた輝く麦の黄八丈。
苗代田の蚊帳も拡げられる。

 日が入ると河原一面に月見草の電灯がつく。
蛍がネオン灯をともす。やがて何処からともなく聞こえる
地虫のブザーを合図に、芥火の煙にかすむ朧月の
シャンデリアのともった森の講堂からは、梟の放送が始まる。

 この老儒は語る──たとえ私の言葉は解らなくとも、
私の声を聞く程の人はそれでそのまま存在の秘密に当面する者だ。
それでそのまま幽玄の実体に触れている者だ。──そうだ、あの
不可解の問題をこの老学人は言葉では説かなかった。
ほんの一とか声か二た声ではあったが、
くり返しくり返しこのなぞを説きあかしていた。

 それから姿のない鳥、水鶏(くいな)と時鳥(ほととぎす)が、
人々の浅い眠りの上に微かな幾片かの音譜を撒いて行く。


河井 寛次郎 『火の誓い』 (講談社文芸文庫―現代日本のエッセイ)
2008.06.30 Comment:2 | TrackBack:0
5月から県下各所で開催中の
オフシアター上映の祭典
「シネマの食堂」を盛り上げる
オッドアイ映画音楽祭のお知らせです。

【オッドアイ映画音楽祭 1】
エルスール ライブ 
〜映画の名曲をあなたに〜

日時:7月6日(日)
     (昼の部)14:30会場/15:00開演
     (夜の部)18:30会場/19:00開演


※25席限定ですので、チケットをお求め下さい。

【チケット】昼夜各部
前売1500円/当日2000円(1ドリンク100円オフ)

電話予約も承っております。→088-873-2480

みなさんおなじみ高知発信の四重奏グループ
「エルスール」が映画の名曲の数々を演奏します。

ムーンリバー(『ティファニーで朝食を』)
雨にぬれても(『明日に向って撃て!』)
海の上のピアニスト(同映画)
めぐり逢い(アンドレ・ギャニオン)
スカボロフェア(『卒業』)
、他

安藤千織(フルート)/目代美和(ヴァイオリン)/
北村真実(ピアノ)/北村希代(コントラバス)

心のこもった、素晴らしい演奏ですよ〜


【オッドアイ映画音楽祭 2】
overmars plays “Friday Roadshow”

日時:7月11日(金) 21:00start


【入場料】1800円(1ドリンク100円オフ)
※「シネマの食堂」ブックレット持参の方300円割引いたします

Cafe' de Blueなどで活躍中の「音響構築人」overmarsが贈る、
あのなつかしの「金曜ロードショー」クラブイベント。
名作映画のサウンドに加え、VJによるプロジェクター映像が
オッドアイ空間に「シネマの殿堂」を構築します。


どちらもまたとない音楽イベントです。
どちらさまもお誘い合わせのうえ、
ぜひお越し下さい。

※ただいまオッドアイ・ギャラリーにて
正木秀尚
「ひきずり香之介狐落とし」原画展
開催中です(7月2日まで)。
ご観覧下さい。
単行本(落款入り)もあと残り僅かです。
お早めにご購読ください。
2008.06.28 Comment:2 | TrackBack:0
今月の楽器奏者は、和楽器、尺八です。

楽器の演奏をじっくりと聴く夜会 
【楽器奏者 GAKKISOJA】

■第十二回 「尺八」 〜花に鳥、竹に雨、月に雲 〜
■演奏 尺八:池添匡童/ダニエル・リブル隆童

日時:6月29日(日)  19:30開場/20:00開演


※25席限定ですので、チケットをお求め下さい。

チケット 前売1200円/当日1500円
(1ドリンク¥100オフ)


電話予約も承っております。→088-873-2480

琴古流尺八・竹童社藤寿会の高知支部代表であり、
元自衛隊落下傘部隊教官も務められた池添匡童氏の、
古の武士を想わせる雄壮で風雅な尺八の一夜。

いやーこれはなかなか聴けませんぞ〜

皆様お誘い合わせの上、ぜひお越し下さい。

※ただいまオッドアイ・ギャラリーにて
正木秀尚
「ひきずり香之介狐落とし」原画展
開催中です(7月2日まで)。
ご観覧下さい。

※オッドアイ・アート&カフェマガジンも配信中です。
配信希望の方はこちら↓
http://www.mag2.com/m/0000226332.html
2008.06.24 Comment:0 | TrackBack:0
街場の教養・『寺子屋オッドアイ』シリーズとして
もうみなさんすっかりおなじみの
「ふしつきせっぽう」、

第四回目のお知らせです。

【ふしつきせっぽう】 第四回
『弘法大師御一代記 其の四・高野開創の段』
 
6/27(金) 20:00開演


中国より帰還した
日本真言宗の祖・弘法大師 空海が、
真言秘密の仏教に励む道場として
高野山を開くお話です。

今では誰もが知る
真言宗のお山である高野山ですが、
空海上人が帰ってきた頃は、
誰も足を踏み入れない未開の山野でした。

さてさて志高き空海上人は、見事
高野山に道場を開くことができるのでしょうか?

仏教の口承文芸、『節付説法(節談説教)』を、
妙色山安楽寺の住職である、小角隆幸さんに
オッドアイまでお越しいただき(いつもありがとうございます)
軽妙洒脱、流れるような「語りの芸術」を披露していただきます。

聴講料は、飲み物代のみです。
ぜひお誘いあわせのうえ、お越し下さい。

※ただいまオッドアイ・ギャラリーにて
正木秀尚
「ひきずり香之介狐落とし」原画展
開催中です(7月2日まで)。
ご観覧下さい。
2008.06.22 Comment:0 | TrackBack:1
オッドアイ店主、初のDJやります!

01coltrane2whonblk.jpg

【CLUB JIKO】
コルトレーンNIGHT

2008/06/20(fri)
at CAFE'DE BLUE
23:00start
1,500yen(1drink&T!!!)

DJ :JIKO&SAITO(guest from ODD-EYE)


彗星のごとく生きたJAZZの鬼才
ジョン・コルトレーンの音楽を
どっぷり堪能してもらいましょうという、
まさに

オール・コルトレーン
コルトレーン・オンリー


のクラブイベントです(どーん)。

coltrane_john.jpg

高速複雑超絶技巧の
「シーツ・オブ・サウンド」と呼ばれ、
いまだかつて誰もが聴いたことのない音楽を求めて
聖者のような音楽の高みを目指して燃え尽きた
あまりにも一途なJAZZプレイヤーの
渾身のサウンドを、全身で聴いてみませんか?

前半にDJ :JIKOとovermarsが、
後半に私サイトウが登場します。

店主の過剰なフェイヴァリッツぶりを
ぜひともご覧にお越し下さい(^^)

Cafe' de Blue↓
http://www.cafedeblue.com/flash/

architectural recording↓
http://anoflo.blog104.fc2.com/


※ただいまオッドアイ・ギャラリーにて
正木秀尚
「ひきずり香之介狐落とし」原画展
開催中です(7月2日まで)。
ご観覧下さい。
2008.06.18 Comment:0 | TrackBack:0