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夜の夢の中で 町々や人々や

怪物や蜃気楼や

あらゆるものが

魂の暗い場所から 立ち出でる、

それらはみんな君の作る形象だ、君自身のものだ、

それらはみんな 君の夢だ。


昼間 町や小路を通って

雲を、人々の顔を君が眺めると

おどろいて君はさとる、

それらが君のものであり、

君がその制作者・詩人であることを。

君の官能の両面で

複雑重畳の生活と動きとを持っているものは

じつに君自身のものであり、君に内在しているのだ。

それらは君が揺すっている夢なのだ。


君自身を通じて果てしなく前進し

或いは君自身を制限し、或いは押し拡げつつ

君は語る者であると共に聴く者であり

作る者であり、またこわす者である。

永らく人の忘れている魔力が

依然 聖なる迷いを織っている。

そして 測り知れない世界は

君が生命の呼吸をすることによって生きている。


『ヘッセ詩集』(片山敏彦 訳/みすず書房)
2008.12.29 Comment:0 | TrackBack:0
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